害虫

家庭菜園での害虫対策:バッタ類の特徴、被害、そして防除・予防方法の完全ガイド

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畑を賑わすバッタが、意外と美しい外見に反して、家庭菜園での害虫として非常に厄介な存在であることは多くの皆さんも実感しているでしょう。そう、この飛び跳ねる小さな生き物は、野菜はもちろん、ハーブや園芸品種の草花まで食い荒らし、その上で鉢に産卵までしてしまうことも。一度侵入されるとその駆除はなかなか大変です。

害虫としてのバッタがどれほどの被害をもたらすのか、その特性と防除・予防方法について、この記事でしっかりと解説していきます。これを機に、あなたの家庭菜園を守る知識と戦略を磨きましょう。

バッタ類について

発生時期と繁殖

バッタは主に5月から10月にかけて発生し、この期間は特に家庭菜園における被害が増加します。9月頃には産卵を始める個体が多く、卵は冬を越して翌年の初夏にふ化します。

種類

様々な種類が存在し、オンブバッタ、トノサマバッタ、ショウリョウバッタなどがよく知られています。種類によっては発生時期が多少異なる場合もありますが、一般的には5月から10月にかけての発生が多いです。

生態

バッタは年に1回発生し、越冬する形は卵です。ふ化した後、脱皮を繰り返しながら成長し、植物の葉を食害していきます。特に夏から秋にかけて成虫となるため、この期間は秋植え野菜の幼苗にとっても危険です。

代表的なバッタの種類

トノサマバッタ
オンブバッタ

バッタによる家庭菜園の被害

被害のパターン

バッタによる被害は主に二つの大きなグループに分類できます。一つは「イネ科の植物」を多く食べるバッタ(トノサマバッタ、クルマバッタ、ショウリョウバッタなど)、もう一つは「イネ科以外の植物」を多く食べるバッタ(オンブバッタ、ツチイナゴ、フキバッタなど)です。

被害範囲と特性

特にイネ科以外の植物を対象とするバッタの食性は広く、オンブバッタは大葉やバジルなど、フキバッタはアガベなども食べます。食害される部分は主に茎葉で、特に幼苗や新しい葉が対象になりやすいです。

被害症状

  • 茎の被害: 幼苗が食べられ、その結果枯死するケースが多いです。
  • 葉の被害: 若い葉が不規則に食べられ、大きな穴が開くことが多いです。
  • 集団での被害: 特にバッタの幼虫は集団で葉を食害し、食欲旺盛な成虫も大きな穴を開けます。

被害の識別

一匹のバッタによる被害は通常少ないですが、気がつかないうちに増えて大被害を受けることもあります。バッタは葉の表面から食べるため、他の害虫とは食跡が違い、被害を受けた場合の識別が比較的容易です。

このような被害内容を理解することで、効果的な防除・予防策を考えるための基礎知識となるでしょう。

コガネムシの駆除・対処法

バッタの駆除には様々な手法が存在し、それぞれの方法には独自の利点と制限があります。以下に詳しくまとめます。

防虫ネットを設ける

防虫ネットや防虫トンネルを使用することで、バッタが農作物に近づくことを物理的に阻止できます。特に、幼苗の段階で防虫トンネルを設置すると、その後の成長段階での被害を大きく抑えることができます。バッタの食害に合いやすい野菜を育てる場合は、予防策として必ず防虫ネットを設置しましょう!

手で捕殺する

最もシンプルで即効性のある方法が、バッタを手で捕殺する手法です。特に数匹程度の発生であれば非常に有効です。毒性がなく、噛みつくこともないので、手袋をはめずとも素手での捕獲が可能です。ただし、バッタが大量に発生している場合にはこの方法は現実的ではありません。

天敵を利用する

バッタの天敵であるカマキリを利用する方法もあります。特に、カマキリは多種多様な害虫を捕食するため、バッタ以外の害虫に対する防御も兼ね備えています。カマキリを食害が発生している場所の周囲に放置することで、自然な駆除が期待できます。

シソ科の植物の配置

オンブバッタはシソ科の植物を好むため、これを利用して敷地外へシソ科の植物を移動させる手法があります。このようにすると、バッタが集まる場所が敷地外に限定され、敷地内の被害を軽減することが可能です。

殺虫剤や農薬の利用

必要に応じては、特定の殺虫剤や農薬を使用する方法もあります。例として、ベニカ水溶剤は広範囲の害虫に効果があり、浸透移行性が高いため長期的な効果があります。マラソン乳剤やスミチオン乳剤も同様に広範囲の害虫に効果を示しますが、どの農薬も使用前には取扱説明書をしっかりと読む必要があります。

捕殺時の注意点

一般的なバッタ(オンブバッタやトノサマバッタなど)は無毒であり、人に噛み付いたり刺したりする心配がありません。そのため、これらのバッタに対する駆除は比較的安全です。しかし、深夜の自動販売機やコンビニエンスストア周辺で見かける昆虫がバッタだと思い込むことは危険です。実際には、これらの場所でよく見られるのは「クビキリギリス」という、バッタに似た別種の昆虫です。

クビキリギリスは強い顎を持ち、人が近づいて追い払おうとすると噛み付く可能性があります。噛まれた場合、その衝撃に驚くかもしれませんが、この昆虫は毒性を持っていないため、健康への直接的な危険はありません。

クビキリギリスを駆除する際は、その特性を考慮して注意深く行動する必要があります。具体的には、手袋を使用する、または長い器具を使用して遠くから対処するなどの方法が考えられます。

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ムギ
ムギ
兼業農業ビジネスマン
実家の畑を使って兼業農家を始めた30代の会社員です。
野菜の育て方や、週1の農作業についての投稿をしています。
野菜を作る楽しみを届けられるように頑張ります。
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