雑草「オナモミ」の秘密:ひっつき虫の特徴から絶滅危惧種の可能性まで詳細ガイド!
皆さん、ひっつき虫と呼ばれる植物の一つである「オナモミ」をご存知ですか?子どもの頃にはその種子を楽しんで遊んだ記憶がある人もいるんじゃないでしょうか。しかし、その懐かしの「ひっつき虫」が、驚くべき事実を持っていることを知っていますか? 一部のオナモミは絶滅の危機に瀕している上、あなたが知っている「ひっつき虫」が実は外来種のオオオナモミかもしれません。 今回の記事で、オナモミの驚きの秘密や見分け方を詳しく解説していきます。
オナモミとは?
オナモミはキク科オナモミ属に属する日本全国の道端や河川敷でよく見かけられる雑草です。この植物はその独特なトゲトゲとした実で目を引くもので、このトゲが服や動物の毛に引っかかる性質から、「ひっつき虫」とも称されています。子どもたちの間では、このトゲを利用した様々な遊びが人気で、特に服に付けて楽しむことがよくあります。
オナモミの特徴
オナモミの最も目立つ特徴は、そのトゲトゲとした実です。このトゲは他の動物に引っかかって種子を遠くに運ぶ役目を果たしています。このような繁殖戦略は、風や虫を利用する他の植物とは異なる独自のものです。
また、オナモミの種子には2種類の異なる性質を持つ種が混在していることが知られています。これは様々な環境に適応するための自然の策略と考えられています。
さらに、オナモミには一部に毒性を持つ成分が含まれているため、取り扱いには注意が必要です。しかし、正しい方法で使用すると、その成分は漢方薬としての効果を持つことも知られています。
近場で見かけるのはオオオナモミやイガオナモミ
日本の各地でよく見かけるオナモミは、実は在来種ではなく、ほとんどが外来種のオオオナモミやイガオナモミとなっています。これらの外来種は、日本全国で広く分布しており、特に河川敷や空き地などで目にすることが多いです。しかし、東日本を中心に、本来のオナモミが生息している地域もまだ存在します。これらのオナモミは、特徴的なトゲのついた実を持っており、一見似ているため識別が難しいことがあります。しかし、それぞれの特徴や違いを理解することで、正確に種類を識別することができます。
加えて、オナモミは、日本の環境省により「絶滅の危険が増大している種」、すなわち絶滅危惧II類として、2007年の第3次レッドリストや2012年の第4次レッドリストに掲載されています。また、絶滅してしまった県も多数存在するという報告がなされており、日本の自然環境において懸念される状況となっています。
オナモミの基本情報
和名 | オナモミ(葈耳、巻耳) |
別名 | ひっつき虫 |
学名 | Xanthium strumarium |
英名 | Common cocklebur |
科名 | キク科(Asteraceae) |
属名 | オナモミ属(Xanthium) |
原産地 | アジア地域 |
形態 | 一年草 |
オナモミの名前の由来
オナモミの名前は、実はその薬効成分に関連しています。具体的には、オナモミの葉を摩擦し、虫刺されの部分に適用することでかゆみを緩和する特性が、名前の由来となっています。この植物の葉を「菜をもむ」という意味から「ナマモミ」という名前がつけられました。その後、時代の流れとともに「ナモミ」という名前に変わりました。しかし、ナモミと称される植物が2種類存在したので、サイズ差で名前を区別することとなりました。大きい方を「雄」と関連付けて「オナモミ」と名付けられ、一方、小さい方は「雌」を意味する「メ」を用いて「メナモミ」と称されるようになったのです。
オナモミの花言葉
オナモミは、夏の終わりに小さな花を咲かせる植物で、主にその実で知られています。この植物の花言葉は、「怠惰」「八方美人」「頑固」といった、一見ネガティブに捉えられる意味合いのものが含まれています。また、10月19日はオナモミの誕生花とされています。
花言葉の「怠惰」は、オナモミが自身で種を運ぶのではなく、そのトゲを利用して動物に種を運んでもらう姿から来ています。次に「八方美人」は、オナモミがトゲで近くを通るどんな動物にでも付着する様子から名付けられました。そして「頑固」の花言葉は、オナモミのトゲがいったん絡みつくと容易には取れない特性から由来しています。
オナモミの種類
スギナは強力な繁殖力を持っています。主に胞子、地下茎、そして塊茎の3つの方法で増えていきます。地下には30〜40cmの深さに張り巡らされた根茎が存在し、これがスギナの繁殖力の源となっています。根茎は夏から秋にかけて伸び続け、その伸長がスギナの繁殖の1つめの方法です。さらに、根茎の節からは葉を伸ばし、コブ状の塊茎が形成される。この塊茎に蓄えられた養分を利用して、横方向や垂直方向に根茎を伸ばしていく。そして、もし根茎が切断された場合でも、この塊茎から新たな芽を出すことができる。
オナモミの豆知識:漢方
オナモミは、その実と葉の薬用効果で漢方薬として古くから利用されています。オナモミの乾燥させた実は「蒼耳子」や「ソウジシ」として知られ、その主な効能としては解熱、発汗、頭痛の薬として用いられます。特にソウジシは、体内の余分な水分を排出する効果が強く、風邪薬としての役割だけでなく、副鼻腔炎などの鼻の症状に対しても利用されることがあります。
また、オナモミの葉は、虫刺されや腫れた部分に直接摩擦し塗ることで、その薬用効果を発揮します。風邪や蓄膿症、さらには神経病の治療にも使われています。
最後に
ひっつき虫にはいろんな種類がいて、どれも面白い形状をしています。特にオナモミ類は、子供たちが遊ぶ理由もわかるぐらい、引っ付いても剝がしやすいので嫌なイメージは無いですね。その独特な形状を好んで栽培される方もいるぐらいです。みなさんも、昔を思い出して遊んでみませんか。