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ハクビシンの正体と対策:家と畑のための効果的な鳥獣害対策7選

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ハクビシンという名前を耳にしたことがある方も多いでしょう。しかし、実際にどんな動物なのか、その詳しい特徴や生態を知っている人は少ないかもしれません。この記事では、ハクビシンの正体を深掘りし、家や畑を守るための効果的な鳥獣害対策までを網羅的にご紹介します。

1.ハクビシンについて

1-1.ハクビシンの基本情報

ハクビシンは食肉目ジャコウネコ科に属する動物です。その名前は「白鼻芯」という漢字から来ており、この名前の通り、額から鼻にかけての白い線が彼らの特徴です。彼らはもともと東南アジア、中国南東部、台湾、インドなどに生息していたが、現在は日本にも広がり、外来種として認識されています。

1-2.ハクビシンの身体の特徴

彼らの体は大部分が灰褐色をしており、四肢は黒色が特徴的です。全長は約90㎝~140㎝に及びますが、その中で尾は体長の約4割以上を占める長さを持っています。

1-3.ハクビシンの食性

ハクビシンは雑食性の動物であり、幅広い食物を摂取します。彼らの原産地は東南アジアであるため、バナナやマンゴーなどの熱帯果物を特に好みます。また、イチジク、カキ、ナシ、ミカンなどの果物も彼らの好物として知られているため、これらの果物が庭にある場合はハクビシンからの被害に注意が必要です。

加えて、彼らは小動物を捕食することもあります。ネズミやカエル、小鳥やその卵なども彼らの食物となります。特に鶏や小鳥を飼っている家庭は、ハクビシンによる襲撃に気をつける必要があります。

昆虫もハクビシンの食物源として挙げられます。特にゴキブリを好んで食べるため、ハクビシンの存在はゴキブリ駆除の一助となるかもしれません。しかし、ハクビシンの糞尿はダニやノミの発生源となるため、完全に良いとは言えません。

さらに、ハクビシンはトウモロコシ、ミカン、スイカといった糖度が高い作物を特に好むことが知られています。彼らは夜行性のため、夜間に農作物を荒らすことが一般的です。特に注意すべき点として、ハクビシンは果物や野菜の実だけでなく、茎まで食べる傾向があります。これにより、茎が食べられてしまうと、作物は収穫できなくなり、最終的には枯れてしまう可能性があるのです。

1-4.ハクビシンの生態・生息地

ハクビシンは夜行性の生物で、昼間は天井や屋根裏に隠れて休息を取ります。自然が豊かな山間部から都市の住宅地まで、幅広い場所に生息しています。また、彼らの繁殖力は非常に強く、1年に1回、2~3頭の子どもを産むことができます。

1-5.ハクビシンの運動能力

木登りはハクビシンの得意な動作で、細い枝の上でも難なく移動します。また、長い尾をバランスに利用して綱渡りも得意とし、高さ110cmほどまでのジャンプも可能です。

1-5.ハクビシンの被害

ハクビシンは農作物を食い荒らす被害が知られています。特に果物を好むため、果樹園などでの被害が多い。住宅では、屋根裏をねぐらとして利用することから、糞尿による異臭や害虫の発生などの被害が発生することがあります。

1-6.ハクビシンへの注意点

かわいらしい外見のハクビシンですが、噛みついたり引っかかれたりすると、感染症を引き起こす危険がありますので、注意が必要です。

2.ハクビシンの扱い

ハクビシンは日本国内に生息する鳥や動物の一つで、「鳥獣保護管理法」によってその捕獲や殺害が厳しく制限されています。この法律は生態系の保護を目的とし、人と動物の生命、そして自然環境の保護を重視しています。そのため、個人が利益目的でハクビシンを捕獲する行為は許されていません。

実際にハクビシンによる被害を受けて駆除を考える場合でも、独断で行うことは禁止されています。捕獲するには自治体への「有害鳥獣駆除の申請」が必要であり、申請から許可が下りるまで半月から1ヶ月ほどかかる場合があります。また、業者に依頼する際にも、狩猟免許を持っている業者を選ぶことが重要です。無免許での捕獲業者は違法となり、その利用者も法律違反のリスクがあります。

もし「鳥獣保護管理法」に違反してハクビシンを捕獲した場合、6か月から1年の懲役や、30万円から100万円の罰金が科されることとなります。

ですので、ハクビシンの扱いには法律が関与しており、適切な手続きや注意が求められるので注意しましょう。

3.ハクビシンを寄せ付けないためには?

1.エサになるものを残しておかない

ハクビシンはエサの近くに巣を作る傾向があります。食べ残しや空き缶などの飲み残しはハクビシンにとっての餌となるため、これらを見える場所に放置しないよう注意することが重要です。エサとなるものは見えない場所に保管し、視界から遮断することでハクビシンを寄せ付けないようにする必要があります。

2.庭や畑の手入れ

ハクビシンが住みやすい環境を作らないため、雑草の茂りや排水溝の落ち葉などをこまめに取り除くことが大切です。これにより、ハクビシンが安全な場所として選ぶ確率を減少させることができます。

3.ベランダ近くの木を剪定する

ハクビシンは木登りが得意であり、家の屋根やベランダを経由して侵入することがある。このため、ベランダや屋根に直接繋がるような木の枝は剪定して、ハクビシンの侵入経路を遮断することが必要です。

4.侵入経路の特定と対策

ハクビシンがよく通る用水路や川周辺、獣道を特定し、その経路を遮断する措置を取ることが効果的です。見通しの良い環境を作ることで、警戒心の強いハクビシンを近づかせないようにすることができます。

以上の対策を通じて、ハクビシンが生息しやすい環境を取り除き、侵入や被害を予防することが可能です。

4.ハクビシン被害への対策7選

ハクビシンの被害を最小限に抑えるためには、以下の対策を行うことが重要です。

1.金網で侵入経路をふさぐ

ハクビシンが入りやすい場所(屋根と壁の間、屋根裏、屋根の弱い部分、通風口など)を特定し、金網やパンチングメタルで穴や隙間をふさいでください。金網は二重、三重にすると更に効果的です。

2.電気柵で入らせない

金網だけでは不十分な場合、電気柵を設置し、特に果物や野菜が熟す前に行うと効果的です。

3.光と音で寄せ付けない

動物撃退器を利用し、超音波やフラッシュライト光を使ってハクビシンを寄せ付けないようにします。この音はハクビシンにとって不快で、近づきにくくなります。

4.ゴミは開けにくい入れ物に入れる

ゴミ箱のフタがしっかり閉まるものを使用し、開けられないように注意します。フタが軽い場合は、おもりを置くなどしてハクビシンの侵入を防ぎます。

5.菜園や庭木を手入れする

収穫した作物や果物を放置せず、熟しすぎた果物なども早めに片付けます。また、不良品などはコンポストで処理することを推奨します。

6.ハクビシンが嫌いなニオイで入らせない

ニンニクやトウガラシのパウダーを撒いたり、不織布の袋に入れてぶら下げることでハクビシンを寄せ付けないようにします。

7.天敵の尿で入らせない

天敵の「尿」(例:オオカミの尿)を用いてマーキングすることで、ハクビシンを寄せ付けない方法として注目されています。オオカミの尿は瓶に詰められて販売されており、被害を受けやすい場所に設置することで効果を発揮します。

これらの対策を実施することで、ハクビシンによる被害を大きく減少させることができます。

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ムギ
ムギ
兼業農業ビジネスマン
実家の畑を使って兼業農家を始めた30代の会社員です。
野菜の育て方や、週1の農作業についての投稿をしています。
野菜を作る楽しみを届けられるように頑張ります。
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