雑草

エノコログサの全て!特徴や種類、そして猫じゃらしとは何が違うのか解説

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ふさふさとした独特の形状を持つエノコログサ、一度は見たことがあるんじゃないでしょうか。猫じゃらしとして親しまれるこの野草、独特な名前の由来や花言葉に興味を持つこと間違いなし。その他の情報を合わせてしっかりご紹介します。

エノコログサとは?

1-1.エノコログサの基本情報

エノコログサはイネ科の雑草で、庭や空き地、海岸など、さまざまな場所でよく見かける身近な植物です。これはイネ科なので、葉は細長く、稲のようにスラッとした形状をしています。エノコログサは穀物として食べられる粟(あわ)の原種で、粟はミネラルや食物繊維が豊富に含まれており、縄文時代には既に栽培されていたとされる。

1-2.エノコログサの特徴

見た目の特徴

エノコログサは夏草を代表するイネ科の野草で、その特徴的な花穂はふわふわとしたグリーンで3~7㎝ほどの長さを持っています。この穂は、草丈が20~30㎝の中にふさわしい、かわいらしい外見をしており、一部のものはさらに大きく、60㎝以上まで成長することもあります。

また、エノコログサの花といえば、穂の先端のふわふわとした部分を指します。色鮮やかな花びらを持たないのが特徴で、これはイネ科の植物の典型的な特性です。

生息地

身の回りの公園や空き地、駐車場などで頻繁に目にすることができます。とても強健な草で、アスファルトの隙間からでも力強く生えてくる姿が印象的です。しかし、放置するとあっという間に繁茂してしまうため、雑草としても知られています。

季節

エノコログサは5月から9月にかけての間に咲き、特に夏に繁茂します。この梅雨が明ける頃から夏にかけてが、エノコログサが最も繁盛する時期となります。

生態

驚くべきことに、エノコログサは1株で5,000~12,000個もの種子を生産する能力があります。また、この種子は1~2cmの土壌の深さで最長15年の休眠期間を持っており、温度が高くなることで発芽する特性があります。

1-3.エノコログサの名前の由来

エノコログサの名前は、その特徴的なふさふさとした穂が犬の尻尾に似ていることから来ています。具体的には、穂が子犬(「狗」または「えのこ」)の尾に似ていることから「犬の子の草」を意味する「犬ころ草」と呼ばれていたのが、時代と共に「エノコログサ」という名前になまったと考えられています。さらに、この草を漢字で表すと「狗尾草」となります。

また、穂の形状が狐の尻尾にも見えるため、英語圏では「Foxtail Grass」とも称されています。この草の特徴的な穂は猫が好むことから、日本では「猫じゃらし」とも呼ばれることがあります。室町時代には、既にエノコログサという名前で親しまれていたと言われています。

1-4.エノコログサの花言葉

エノコログサの花言葉は、「遊び」と「愛嬌」です。この花言葉の由来は、エノコログサの俗称「ねこじゃらし」に関連しています。猫がこの草の動く花穂に引かれてじゃれつき、遊ぶ姿から「遊び」という花言葉が生まれました。また、「愛嬌」という花言葉は、遊びを求める猫の可愛らしい姿や、風に舞う花穂の魅力的な動きから取られています。この二つの花言葉は、エノコログサが持つ自然な魅力と猫たちの愛らしさを象徴しています。

1-5.猫が食べても大丈夫?

猫はエノコログサを食べても問題ないですが、大量に摂取すると穂先の毛で口や胃腸を傷つける可能性があるので注意が必要です。

エノコログサの種類

  1. エノコログサ
    • 最も一般的に見られる種類。
    • 草丈:30~60㎝
    • 花穂:3~7㎝、直立あるいはわずかに傾く。
    • 色:明るいグリーン
  2. アキノエノコログサ
    • 花期:8月~10月
    • 草丈:50~80㎝
    • 花穂:先端が下垂する。
  3. ハマノエノコロ
    • 海辺のエノコログサの変種。
    • 草丈:10~20㎝
    • 特徴:岩場や砂浜に生える、肉厚な葉と密集したふさふさの穂。
  4. キンエノコロ
    • 花穂が日光に金色に輝く。
    • 草丈:20~50㎝
    • 注意点:赤や黄色の毛が特徴だが、色だけで判別しないように。
  5. ムラサキエノコロ
    • 花穂が紫褐色。
    • 草丈:30~80㎝
    • 特徴:夏は緑色の小穂を赤い毛が覆い、秋以降は紫色の毛だけが特徴的。

これらの種類は、外見や生息地、花期などによって異なります。

エノコログサによる被害

秋の花粉症の原因

エノコログサの花粉は、秋の花粉症の原因の一つとして知られています。この雑草は平地のどこにでも生えており、その花粉は特に7月から11月にかけて飛び散ることから、この時期にくしゃみや鼻づまりの症状を引き起こすことがある。さらに、喘息の原因にもなることがあるため、気管支が弱い人は特別に注意が必要です。スギやヒノキの花粉と異なり、雑草由来のエノコログサの花粉は1km程度の範囲内しか飛びません。生息地の近くにお住いの方は、早めの除草が推奨します。

他の植物の生長を阻害するアレロパシー作用

エノコログサはアレロパシー作用を持つ植物であり、この作用により他の植物の成長を阻害することが知られています。特に、トウモロコシなどの作物を栽培している畑では、エノコログサが生えているとその生長を妨害する可能性があるため、播種前に駆除することが勧められています。さらに、エノコログサが群生する地域では他の植物が大きく成長することが少なく、これはエノコログサが他の植物の成長を抑えるアレロパシー物質を放出するためと考えられています。

エノコログサの駆除方法

エノコログサは、秋頃には穂先に実(種子)ができ、翌年の春にはその数が増えてしまう恐れがあるため、早めの駆除が重要です。駆除方法としては、以下のような方法が挙げられます。

手作業での駆除

エノコログサは深く根を張らないため、土が柔らかいタイミング(雨後など)に抜き取ることで、比較的簡単に駆除することができます。特に5~6月からの駆除がおすすめで、種ができる前に抜き取ることで、翌年の繁殖を防ぐことができます。

除草剤を用いた駆除

繰り返しの駆除作業が大変な場合、除草剤の使用が効果的です。特にグリホサート系の除草剤がおすすめで、希釈して使用することで、手軽にエノコログサを駆除できます。ただし、作物を栽培する場合は、除草剤を使用後、土壌処理剤の使用が必要です。

防草シートの利用

エノコログサの生えるのを防ぐため、防草シートを使用することも一つの方法です。これにより、エノコログサの繁殖を抑えることができます。

最後に

雑草の中でも、子どもの頃から馴染みの深いエノコログサ。この野草の名前の由来や花言葉は、思わず誰かに話したくなりますね。これからも家庭菜園の情報はもちろん、植物の面白い情報を紹介していきます。

ABOUT ME
ムギ
ムギ
兼業農業ビジネスマン
実家の畑を使って兼業農家を始めた30代の会社員です。
野菜の育て方や、週1の農作業についての投稿をしています。
野菜を作る楽しみを届けられるように頑張ります。
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