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苦土石灰の全てを知ろう!使用量の目安からその成分まで詳細ガイド - ベジナビ
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苦土石灰の全てを知ろう!使用量の目安からその成分まで詳細ガイド

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ガーデニングや農業において、土の質は植物の成長に非常に大きな影響を与えます。中でも、日本の土壌は酸性雨の影響で酸性に傾きがち。そんな中、土壌のアルカリ性を整え、健やかな植物の育成をサポートする「苦土石灰」の役割は計り知れません。しかし、実際にどのような成分が含まれているのか、そして正しい使用量や使い方はどうなっているのでしょうか。本記事では、初めての方から経験者まで、苦土石灰の持つ魅力や利用のポイントを詳しく解説していきます。

苦土石灰とは?

苦土石灰は、マグネシウムを豊富に含む「ドロマイト」という鉱物を主原料とし、この鉱物はイタリアの山地「ドロミーティ」にちなんで命名されました。焼成し、粉砕することで、粉状や粒状の状態になる肥料資材です。この石灰は、すぐに土に溶けるわけではないため、即効性は低いが、根を傷める心配が少ないので、家庭菜園初心者にも使いやすいとされています。

苦土石灰」は、日本語で「くどせっかい」と読み、主成分である「苦土(マグネシウム)」と「石灰(カルシウム)」から来ています。苦土石灰は、土壌の酸性度を中和させ、アルカリ性にする役割を果たします。日本の土は、酸性雨の影響で酸性が強くなりがちであり、野菜栽培には最適な環境ではないため、苦土石灰がその調整の役割を果たしています。

一般的な野菜は、弱酸性から中性の土壌を好むため、日本の土の酸性を中和する目的で、苦土石灰や有機石灰が家庭菜園でよく使用されています。過度な酸性やアルカリ性は、野菜の根や成長、病気のリスクに悪影響を及ぼす可能性があるので、適切な土のpHを維持することが重要です。

苦土石灰の成分

苦土石灰は、主に炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムから成っています。カルシウムとマグネシウムは、植物の根を強化したり、葉のツヤを取り戻し、黄色く変色することや枯れるのを防ぐ効果があります。

苦土石灰の選び方

苦土石灰には粉状と粒状の二つの形状が存在しますが、使用量に違いはありません。使いやすさの面では、風で飛ばされるリスクが少ない粒状のタイプが推奨されます。また、水に溶けるのに時間がかかるため、効果をゆっくりと持続させたい際には粒状が適しています。一方、苦土石灰を水に溶かして上澄み液を作成したい場合は、溶けやすい粉状のタイプが最適です。

他の石灰との違い

石灰には苦土石灰のほかにも、消石灰や有機石灰など、複数の種類が存在します。これらの石灰の最大の違いは、アルカリ分の含有量です。

  • 消石灰:この石灰は生石灰と水を反応させて作られ、中和力が非常に強いのが特徴です。具体的には、アルカリ分が60%以上となっています。そのため、効果が速やかに現れますが、過度な使用は植物の根を傷つけるリスクが高まります。園芸用としては少なく、一般的には下水の殺菌や焼却施設の排ガス除去などに利用されることが多いです。
  • 有機石灰:動物由来の材料、例えばカキ殻や卵の殻から作られる石灰です。アルカリ分は40〜45%程度と、他の石灰に比べて少なめです。その中和力は弱いものの、カルシウムの供給源として広く用いられています。有機石灰は施用後すぐに植え付けが可能なため、短時間での植え替え作業に便利です。

一方、苦土石灰のアルカリ分は55%であり、土壌のpHを調整する際には最も適切とされています。従って、土壌のpHの適正化を目的とする場合、苦土石灰の使用が推奨されます。

3種類の石灰のまとめ記事はこちら

家庭菜園初心者必見!苦土石灰、消石灰、有機石灰の違いと最適な使い方

苦土石灰の使い方

苦土石灰は、土壌の酸度を調整するための天然の土壌改良剤です。適切に使用することで、植物が健康に育つ環境を整えることができます。

1. 散布の手順

  • まず、適量の苦土石灰を土にまき、土とよく混ぜます。粉状の苦土石灰を使用する場合は、風で飛ばされないよう注意が必要です。
  • 通常、植え付けの1〜2週間前に散布し、雨の前に散布すると、溶け出しや土への馴染みが良くなります。
  • 苦土石灰は粉状と粒状の2タイプがあります。粒状は風で飛ばされにくい反面、効果が現れるまでの時間が長いとされます。

2. 使用量の目安

  • 一般的には、1㎡あたり100gや土1kgあたり1.5gを目安とします。具体的には、畑や庭の場合、1㎡あたりコップ1〜2杯(100~200g)、鉢植えの場合、土1Lあたり3〜5gを混ぜると良いでしょう。
  • 土の質や種類によって使用量は変動します。例えば、砂質土では1㎡あたり100g、粘土質では1㎡あたり300gが目安となります。

3. 土壌のpH調整

  • 植物は種類によって好む土の酸性度が異なります。事前に育てる植物の好むpHを確認し、適切な量の苦土石灰を使用して土壌の酸度を調整することが重要です。
  • 土壌酸度計を使って土のpHを測定することで、必要な苦土石灰の量を正確に知ることができます。通常、苦土石灰を混ぜることでpHが0.5程度アルカリ性に近づくと言われています。

使用する前に、土壌の現状を知り、適切な量を使用することで、植物がより健康に成長する環境を整えることができます。

苦土石灰の使用上の注意点

苦土石灰は適切に使用されることで多くのメリットを持っていますが、誤った使用方法は土壌や植物に悪影響を及ぼす可能性があります。以下は、苦土石灰のデメリットとしての注意点です。

肥料との同時使用

まず、肥料との同時使用は避けるべきです。これは、苦土石灰と特定の肥料や堆肥が混合されると、化学反応を起こしてアンモニアガスを発生させる恐れがあるためです。このガスは植物にとって有害で、肥料の効果を打ち消す上、植物が枯れる原因ともなり得ます。そのため、肥料と苦土石灰の施用は最低でも1週間以上の間隔を持って行うことが推奨されます。

植え付けのタイミング

次に、苦土石灰を施用後、すぐに植え付けを行うことも問題となり得ます。苦土石灰は緩効性で、その影響下で土壌のpHが変化し続けるため、この期間中に苗や種を植えると、植物が正常に成長しづらくなる可能性があります。

土壌消毒には不向き

最後に、苦土石灰は土壌のpH調整には適していますが、消石灰とは異なり、土壌消毒には向いていません。その理由は、苦土石灰のアルカリ性成分が消石灰と比べて低いため、適切な消毒効果を期待することが難しいからです。したがって、土壌消毒のためには消石灰の使用が望ましいと言えます。

苦土石灰の購入について

苦土石灰の必要性を理解した上で、購入の際の価格や入手方法が気になる点でしょう。苦土石灰は、20kgあたり1,000円程度が一般的な相場で、ホームセンターなどで手軽に購入することができます。また、持ち帰るのが難しいという方のために、大手の通販サイトでの購入も可能です。さらに、20kgより少ない量が欲しい場合、例えば10kgや1kgといった単位でも購入することができるものの、その場合は割高になることが多いです。しかし、苦土石灰は基本的に高価ではないため、気軽に土壌改良剤として使用することができます。

もっと少量のものを探している場合、100円均一のダイソーでも苦土石灰を購入することができます。ダイソーの場合、600gで100円という価格設定になっており、他の100円均一ショップよりも園芸商品の品揃えが豊富なため、特におすすめです。このような小容量の製品は、家庭菜園での使用に適しており、必要に応じて手軽に追加購入することができます。

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ムギ
ムギ
兼業農業ビジネスマン
実家の畑を使って兼業農家を始めた30代の会社員です。
野菜の育て方や、週1の農作業についての投稿をしています。
野菜を作る楽しみを届けられるように頑張ります。
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