野菜作りのための用語ガイド:初心者から上級者まで
こんにちは、ムギです。野菜作りを始めて数年ですが、まだまだ知らない知識や単語があります。特に農家さんのYOUTUBEを見ていると、たまに知らない用語が出てきたりしてその都度調べたりしています。今回は、自分の備忘録として野菜作りに関係する専門用語をまとめて紹介します。
※随時追加予定です。
野菜作りに関する専門用語
ア行
赤玉土(あかだまつち)
赤玉土は、水はけがよく酸性の赤色の土壌で、園芸や植物の栽培によく使われます。植物の根の呼吸を助けることで、健康な栽培を促します。
アレロパシー(他感作用)
アレロパシーは、一つの植物が他の植物の生長を影響する化学物質を放出する現象を指します。これにより、他の植物の発芽や成長を阻害したり、促進したりします。
あんどん仕立て
鉢に数本の支柱をたて、まわりを紐や輪で囲った中で、植物を絡ませて育てるつくり方をいいます。
EC(電気伝導度)
EC(電気伝導度)とは、土壌中にある物質のイオン濃度の総量を意味します。チッ素などの肥料成分はイオン化された状態で植物に吸収されるため、ECは土壌中の養分(肥料分)の多さの指標になります。
一番花
一番花は、植物が最初につける花のことを指します。これが咲いた後、その他の花(二番花、三番花)がつきます。
ウイルスフリー苗
ウイルスフリー苗は、ウイルスに感染していない健康な苗を指します。これにより、植物の病気を予防することができます。
永年性作物(えいねんせいさくもつ)
永年性作物は、一度植えると何年もの間収穫が可能な作物のことを指します。例えば、果樹や多年草などがこれに該当します。
永年性作物は、一度買った家具が何年も使えるのと同じで、植えたら何年も収穫が楽しめます。
液肥(えきひ)
液肥とは、栄養素を液体の形で植物に与える肥料のことです。これにより、栄養素の吸収が早く、効率的な栽培が可能です。
液肥は、堆肥に比べてスポーツドリンクのように、素早く植物にエネルギーを供給されます。より即効性のある与え方として葉面散布などがあります。
栄養成長(えいようせいちょう)
栄養成長とは、植物が葉や茎などの部分を成長させることを指します。これは植物が光合成を行い、自身の成長や繁殖に必要なエネルギーを得るための段階です。
F1種子
F1種子とは、異なる2つの親植物から得られる第一世代の種子のことを指します。これらの種子は一般的に、親植物の良い特性を引き継ぎ、生育が早いとされています。
F1種子は、二人の優秀なアスリートの子供が、両親の良い特性を引き継ぐようなものです。
晩生(おくて・ばんせい)
晩生とは、収穫までの期間が長い作物のことを指します。これらの作物は、一般的に耐寒性があり、長期間の収穫が可能です。
親づる・小づる
親づるは主に成長し、果実をつけるつるのことで、小づるは親づるから分かれて生える枝のことを指します。果実のなる数を調整したり、植物の形状を整えるために小づるを剪定します。
お礼肥(おれいごえ)
お礼肥は、作物が収穫した後に与える肥料のことです。これにより、次の栽培に向けた土壌の栄養を補給します。
カ行
塊茎(かいけい)
塊茎とは、植物の茎の部分が肥大して栄養を蓄えたもののことを指し、じゃがいもなどがこれに該当します。これらは繁殖や保存に利用されます。
塊茎は、お金を貯金箱に貯めておくのと同じで、植物が栄養を蓄えておく場所です。
塊根(かいこん)
塊根とは、根が肥大して栄養を蓄えたもののことで、ダリアやヤマノイモなどがこれに該当します。これも繁殖や保存に利用されます。
塊根は、節約家が貯金をして未来に備えるのと同じで、植物が未来のために栄養を蓄えています。
花芽分化(かがぶんか)
花芽分化は、植物の茎や葉の組織が花になるための過程を指します。短日植物や長日植物では、日照時間が花芽分化に影響を与えます。
隔年結果(かくねんけっか)
隔年結果とは、一年にたくさんの果実をつけた後の次の年にはほとんど果実をつけない、樹木の現象を指します。このような現象を抑えるためには、適切な剪定や肥料管理が重要です。
株分け
株分けとは、植物の株を分けて新たに植え付ける増殖方法の一つです。これにより、同じ性質を持った新たな植物を増やすことができます。
花蕾(からい)
花蕾は、まだ開花していない花のことを指します。これらは成長して開花し、その後で果実をつけます。
感光性
感光性とは、植物が光の強さや方向に反応する性質を指します。これにより、植物は光の方向に向かって成長するなどの行動を取ります。
好光性種子(又は光発芽種子)
好光性種子とは、光の存在下で発芽する種子のことを指します。これらの種子は光があることで、発芽の信号を得ます。
緩効性肥料(かんこうせいひりょう)
緩効性肥料とは、ゆっくりと栄養素を放出する肥料のことを指します。植物が長期間にわたり必要な栄養を得られます。
間作(かんさく)
間作は、2つの異なる種類の作物を交互に植える栽培方法のことを指します。これは、土壌の栄養バランスを保つのに役立ちます。
休眠
休眠は、植物が生長を停止しエネルギーを保存する状態のことを指します。これは主に冬期などの厳しい環境を生き抜くために行われます。
休眠は、冬眠するくまのように、植物も厳しい時期を乗り越えるために休む時間を持ちます。
切り戻し
切り戻しとは、植物の茎や枝を剪定することを指します。これにより、形状の管理や新芽の出やすさを向上させます。
混作
混作とは、異なる種類の作物を同じ畑で一緒に栽培することを指します。これは土壌の栄養バランスを保つのに役立ちます。
サ行
催芽
催芽とは、種子に適切な条件を与えて発芽を促すことを指します。
在来種
在来種とは、特定の地域で自然に生息している植物のことを指します。これらはその地域の気候や土壌に適応しています。
CEC(塩基置換容量)
CECは、土壌が栄養素を保持する能力の指標です。CECが高い土壌は多くの栄養を供給できます。
C/N比(炭素率)
C/N比は、土壌中の炭素と窒素の量の比率のことを指します。これは土壌の生物活性や栄養バランスを理解するのに役立ちます。
自家受粉
自家受粉とは、一つの花が自分自身の花粉で受粉することを指します。これにより、同じ性質を持つ新たな植物を生むことができます。
雌雄異花・雌雄同花(しういか・しうどうか)
雌雄異花とは、雌花と雄花が別々の植物に生じる植物の特徴を指します。一方、雌雄同花は、雌花と雄花が同一の植物に生じる特性を指します。
周年栽培
周年栽培とは、年間を通じて作物を栽培する方法のことを指します。
カリフラワーやブロッコリーなどは、適切な管理下で年間を通じて栽培することが可能です。
受粉・授粉
受粉・授粉は、植物が繁殖するために行われる過程で、花粉が雄花から雌花へ移動することを指します。この過程は、昆虫、鳥、風などによって行われます。
春化(しゅんか・バーナリゼーション)
春化とは、一定期間の低温を経験した後に種子が花をつけるようになる現象を指します。春化は、自然界で季節が春に変わることを植物が認識するためのメカニズムです。
生殖成長
生殖成長とは、植物が花や種子を作る成長段階のことを指します。
先祖返り
先祖返りとは、作物が原種の特性を示すようになる現象を指します。これは、遺伝的多様性を維持する自然のメカニズムの一部です。
タ行
単為結果(たんいけっか)
単為結果とは、雄花の花粉を必要とせずに果実が形成される植物の特性を指します。パラセノカリプトリック(無性生殖)とも呼ばれます。
団粒構造
団粒構造とは、土壌粒子が結びついてできる固まりのことを指します。
土壌の団粒構造は、その通気性や水分保持能力に大きく影響を与えます。
窒素飢餓
窒素飢餓とは、土壌から十分な窒素を得られない植物の状態を指します。
窒素は植物の成長と生育にとって重要な栄養素です。
長日植物・短日植物(ちょうじつしょくぶつ・たんじつしょくぶつ)
長日植物は、日照時間が長い時期に花を咲かせる植物のことを指します。
短日植物とは、一日の日照時間が短いときに花を咲かせる植物を指します。
長日植物には大根やねぎなどが含まれます。
サトイモやソバなどが短日植物の一例です。
長命種子・短命種子(ちょうめいしゅし・たんめいしゅし)
長命種子とは、適切な保存条件下で何年も生育力を保つことができる種子のことを指します。
一方、短命種子は種蒔きから比較的短い期間(通常1-2年程度)で発芽能力を失う種子のことを指します。適切な保存方法によっては、これらの期間を延ばすことも可能です。
接木苗(つぎきなえ)
接木苗とは、ふたつの植物の一部を接合して新たな植物を作る方法を用いて育てられた苗を指します。これにより、成長が早く、病気に強い植物を作ることができます。
つるぼけ
つるぼけとは、つる性植物が他の植物や物体にからみついて成長する特性を指します。つるぼけの特性を持つ植物には、ウリ科の植物やツルマメ科の植物が含まれます。
摘心
摘心とは、植物の主茎の先端を摘むことで、側枝の発生を促し、茂った植物にする栽培方法を指します。トマトの栽培において、この技法はよく用いられます。
天地返し
天地返しとは、植え付け前に土壌を深く掘り返して、下層の土と上層の土を入れ替える作業のことを指します。この作業は土壌の通気性を改善し、土壌病害の防止にも寄与します。
展着材(てんちゃくざい)
展着材とは、肥料や農薬を散布する際に、それらが植物や土壌にしっかりと付着するようにするための添加物を指します。展着材を使うと、肥料や農薬の効率が向上します。
徒長(とちょう)
徒長とは、植物が適切な成長をせずに茎だけが伸びてしまう状態を指します。
適切な光量や栄養、水分が不足すると徒長する可能性があります。
ナ行
軟白栽培(なんぱくさいばい)
軟白栽培とは、野菜(主にリーフ系)が日光に当たらないようにして色づけを抑え、柔らかさと甘味を引き立てる栽培方法です。
ハ行
バイオスティミュラント
バイオスティミュラントは、植物の生育や生産性を向上させるための天然または合成物質を指します。このバイオスティミュラントは植物のストレス耐性を高め、環境への適応力を向上させます。
培養土(ばいようど)
培養土は、植物の種や苗を育てるための土のことを指します。培養土は、必要な栄養分を含んでいて、排水性や保水性に優れ、pH調整もされているのが特徴です。
バンカープランツ
バンカープランツは、害虫の天敵となる昆虫を引きつけ、生息場所を提供する植物を指します。
バンカープランツを活用することで、化学物質に頼らずに害虫の管理が可能になります。
ピートモス
ピートモスは、湿地に生育するコケ類が長い年月を経て堆積・分解した土壌のことを指します。ピートモスは水はけと保水性が良く、酸度が高いため、酸を好む植物の栽培に適しています。
肥料やけ(肥やけ)
肥料やけは、肥料を過剰に与えた結果、植物が傷ついたり、生育が阻害されたりする状態を指します。
肥料は必要な栄養を供給しますが、適切な量を守らないと植物に悪影響を及ぼすことがあります。
腐食
腐食は、生物(特に微生物)が有機物質を分解・消費する過程を指します。土壌中の腐食過程は肥料などの有機物を植物が利用可能な形に変えるため、植物の肥料利用効率に大きく影響します。
BLOF(ブロフ)理論
BLOF = Biological Farming(バイオロジカルファーミング)の略で、肥料の効果は最も少ない要素が制限するという理論で、「最小の要素の法則」とも呼ばれます。肥料を与える際は、バランス良く全ての栄養素を提供することが重要で、この理論はその理由を説明しています。
分げつ(分けつ)
分げつは、植物の根や茎が分かれて新たな個体を生じる繁殖方法です。これは無性生殖の一種で、子孫の植物は親と全く同じ遺伝情報を持ちます。
pH(水素イオン指数)
pHは液体の酸性またはアルカリ性を示す数値で、野菜作りでは土壌のpHが植物の成長に大きな影響を及ぼします。ほとんどの野菜はpH6-7の微酸性から中性の土壌を好みます。
マ行
間引き
間引きは、適度な間隔を保つために苗や新芽を取り除く作業を指します。間引きは栽培スペースを適切に管理し、植物の成長と収穫量を最大化するために重要な作業です。
むかご
むかごは、ヤマノイモ科の植物がつくる地下の塊茎で、食用や繁殖に利用されます。むかごは高栄養で、主に秋に掘り取って食べられます。
芽かき
芽かきは、植物の茎や枝から出ている新芽を取り除く作業を指します。この作業は主に果樹に対して行われ、果実の大きさや品質を改善する効果があります。
木酢液
酢液は、木材を燃やした際に出る煙を冷却して得られる液体で、植物の生育促進や害虫駆除に利用されます。
木酢液には抗菌性や抗酸化性があり、有機農業でよく使われます。
ヤ行
有機物・無機物
有機物は、生物が作り出す炭素を基盤とする物質のことを指します。有機物は微生物により分解され、植物が利用できる栄養素に変化します。
無機物は、生物が作り出す物質以外の物質を指し、鉱物や水、空気などが含まれます。無機物も植物の育成に必要で、水や土壌中の鉱物から取り込まれます。
有胚乳種子(ゆうはいにゅうしゅし)
有胚乳種子は、胚乳(種子の中に含まれる栄養物質)を含む種子のことを指します。ヒトが食用とする種子や穀物の多くは有胚乳種子です。
無胚乳種子(むはいにゅうしゅし)
無胚乳種子は、胚乳を含まない種子のことで、種子の発芽と初期成長に必要な栄養は胎座など他の組織から供給されます。無胚乳種子を持つ植物の例としては、多くの被子植物やブナ科の樹木などがあります。
溶液栽培
溶液栽培は、土を使わずに栄養溶液の中で植物を育てる栽培方法です。土壌の問題を避け、栄養管理を正確に行うことが可能なため、都市農業や室内栽培に適しています。
溶脱(ようだつ)
溶脱とは、雨や灌漑によって土壌中の肥料やミネラルが下層へと流れ落ちる現象を指します。溶脱は適切な水管理が重要で、不適切な場合は肥料の効率が落ち、地下水の汚染原因となることもあります。
予措(よそ)
予措とは、農作物を病害や虫害から守るための予防的な対策を指します。予防は治療よりも重要と言われ、適切な予措は作物の収穫量や品質向上に寄与します。
ラ行
リサージェンス
リサージェンスは草本植物が環境ストレス後に再生する能力を指します。草地の管理や牧草の使用において、このリサージェンス能力は非常に重要となります。
鱗茎(りんけい)
鱗茎とは、一部の植物が栄養を蓄えるために形成する地下茎の一種です。ユリやチューリップなどの球根植物は鱗茎を持ち、これにより冬季を越すことができます。
輪作(りんさ)
輪作は、同じ土地で連続して同じ作物を作らず、種類を変えて栽培する方法を指します。
輪作は土壌の栄養バランスを保ち、害虫や病害の発生を抑える効果があります。
ワ行
わき芽
わき芽とは、植物の茎や枝から新たに出る小さな芽を指します。側芽とも言う。
早生(わせ)
早生は植物の品種の中でも成熟や収穫までの期間が短いものを指します。例えば、早生種の野菜ならば種まきから収穫までの期間が一般的に短く、早く収穫することができます。
早生種は一年に何度も収穫することが可能なため、効率的な収穫計画や連作を行う際には重要な選択肢となります。