土作り

鹿沼土の特徴・使い方ガイド:他の土との比較と最適な活用方法

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「鹿沼土」と聞いて、皆さんはどのようなイメージをお持ちですか?この土は、園芸愛好者の間で高い評価を受けており、特定の地域でしか採掘されない希少性があります。しかし、鹿沼土と普段使用する他の土とは、どのような違いがあるのでしょうか?また、どのような使い方をすれば最も効果を発揮できるのでしょうか?今回の記事では、鹿沼土の魅力と特徴、そして最適な使用方法について徹底的に解説します。

鹿沼土とは?

鹿沼土(かぬまつち)は、関東ローム層、特に栃木県の鹿沼市で採取される土で、群馬県の赤城山が噴火した際に生じた軽石が風化してできたものです。この土は培養土のカテゴリーで”基本用土”として知られ、特にその雑菌の少なさから「挿し木」の際の挿し床として利用されることが多いです。

鹿沼土の特徴

1.通気性と保水性がよい

鹿沼土の粒の表面には細かい孔が開いており、これによって水分を保持する性質があります。さらに、その粒表面の凹凸により、粒間のすき間が水や空気をよく通す。この性質から多肉植物やサボテンなどの基本用土として好まれます。

2.ほぼ有機質を含まないので清潔

この土はほとんど有機質を含んでおらず、そのため菌や害虫の繁殖リスクが低く、土が清潔を保ちやすい。

3.pH値4~5.0で酸性の性質

鹿沼土は強い酸性の性質を持っており、特に酸性土壌を好む植物(例:サツキ、盆栽、ブルーベリー)の栽培に適しています。

4.水分の有無で土色が変わる

この土は水分の有無によって色が変化する。特に、水を含むと黄色く、乾燥すると白く変わります。

鹿沼土の種類

粒の大きさによる分類

大粒、中粒、小粒、細粒という分類があり、大粒は排水性が高く、小粒は保水性が高いため、用途によって選ぶことができます。

硬質鹿沼土

これは微塵を取り除き、硬い粒のみを選別したものです。通常の鹿沼土よりも価格は高いが、粒が崩れにくく持続性が高いため、頻繁に植え替えをしない植物に特に推奨されます。

また、鹿沼土はケイ酸やアルミを多く含む他、鉄やマグネシウムなどのミネラルも含まれています。

鹿沼土と赤玉土の違い

赤玉土は一般的な基本用土として人気がありますが、鹿沼土と最も異なる点はpH値です。多くの植物が好むpH値範囲は5.5〜7.0ですが、赤玉土のpH値は5.5〜6.5。これは酸度の調整をしなくても使える範囲です。

植物の好むpH値に応じて、鹿沼土と赤玉土のどちらを選ぶかを判断することができます。ただ、もし全体の土の中で鹿沼土が2割程度だけの場合、土壌全体が酸性に偏る心配はありません。そのため、赤玉土と鹿沼土を一緒に使うことも一つの方法です。

また、赤玉土と比べて鹿沼土の方が崩れにくく、通気性や排水性を長く保つ特性があります。

鹿沼土の使い方

鹿沼土は、その特有の酸性pH値を持つため、酸性を好む植物の培養土として利用するのが一つの大きな特徴です。サツキやブルーベリー、フランネルフラワーや東洋ラン、ピンクの紫陽花、トウモロコシ、サツマイモなどの酸性を好む植物に適しています。これらの植物に対して、鹿沼土6:腐葉土3:バーミキュライト1の比率で混ぜ合わせると最適な土壌が作れます。

また、サボテンや多肉植物は通気性の高い土を好み、微酸性の土が好まれるため、鹿沼土をその培養土に混ぜるのがおすすめです。具体的には、赤玉(小粒)4:鹿沼土(小粒)2:軽石2:腐葉土2の比率や、市販の観葉植物の培養土7:鹿沼土(小粒)3という配合が考えられます。

さらに、鹿沼土はほとんど無菌で保水性も高いため、デリケートな挿し木用の土としても優れています。挿し木の際、鹿沼土を使用することで、発根が促進される効果がありますが、その後は植物が好む土に早めに植え替えることが大切です。

視覚的な利点も持つ鹿沼土は、観葉植物や多肉植物、サボテンの土表面を覆う飾り土として使用することで、土中の水分量が一目でわかるようになります。この特性は、水やりのタイミングを確認する際に非常に役立ちます。さらに、鹿沼土が有機物をほとんど含まないため、表土の有機物に卵を産み付けるコバエの発生を防ぐ効果も期待できます。

鹿沼土は、その粒の大きさや硬さによって異なる特性を持ちます。大粒は水はけが良い一方で、水持ちはそれほど良くないため、鉢底石や軽石としての利用が考えられます。中粒や小粒の鹿沼土は、水はけと水持ちのバランスが良く、特に小粒は多様な用途に適しています。細粒の鹿沼土は、細かくて水持ちが良いので、小さなサボテンや多肉植物の土作りに特に適しています。

このように、鹿沼土は多様な用途でガーデニングや家庭菜園に活用できる土であり、その特性を理解し適切に利用することで、植物の健康な成長をサポートできます。

鹿沼土を野菜の栽培に使う場合は?

野菜の栽培に適した土壌は、弱酸性から中性の範囲です。鹿沼土の特性は酸性に傾くため、単独での使用は野菜の健全な成長を妨げる可能性があります。しかし、鹿沼土を他の土と組み合わせて利用することで、この問題を回避することができます。具体的には、赤玉土、腐葉土、または野菜用の培養土などの基本用土に、鹿沼土を少量ブレンドすることで、適切な酸度の土壌を作ることができます。このように、鹿沼土を適切に使うことで、野菜の栽培にも一役買うことが可能です。

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ムギ
ムギ
兼業農業ビジネスマン
実家の畑を使って兼業農家を始めた30代の会社員です。
野菜の育て方や、週1の農作業についての投稿をしています。
野菜を作る楽しみを届けられるように頑張ります。
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