家庭菜園で起こりえる連作障害の原因と対策
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ベジナビ
米のとぎ汁には様々な栄養成分が含まれていますが、それを植物に与える場合は注意が必要です。その栄養が植物にどのように影響するのか、また安全に利用するためのポイントをご紹介します。
精米するときに出る米のとぎ汁には、多くの栄養素が含まれています。
これらの成分は美容や健康に良いとされ、古くから多くの用途で利用されてきました。
一見、栄養豊富な米のとぎ汁を植物に与えれば良いと思えますが、実際には慎重に取り扱う必要があります。適切に利用しないと、植物にダメージを与えかねません。
植物がとぎ汁の中のたんぱく質や脂質を吸収するためには、土の中の微生物による分解が必要です。この過程で土の窒素も消費され、植物への供給が減少します。
とぎ汁のたんぱく質が土壌の隙間を塞ぎ、空気の通りが悪くなることで、土壌が固くなります。これにより、植物の根が伸びにくくなり、成長が阻害されます。
とぎ汁を与えると、特に鉢植えの場合、土壌内での分解により発生する熱と湿気でカビが発生しやすくなります。また、アリなどの害虫も引き寄せられます。
米のとぎ汁を植物に与えるときは、以下のポイントをお勧めします。
風通しの良い場所で与えれば、分解時の熱が逃げやすく、カビや悪臭の発生を防げます。
過剰に与えると土壌が固くなるので、週に1回程度から始めて、植物の様子を観察しながら量を調節しましょう。
とぎ汁を静置して上澄みだけを利用することで、土壌の固化を防げます。
米のとぎ汁には植物にとっての利点もあるかもしれませんが、正しい方法で与えなければ、逆にダメージを与えることになります。植物の健康と安全を第一に、適量・適切な方法で与えてください。