肥料

家庭菜園での鶏ふんの使い方ガイド:種類・成分解説付き

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鶏ふん(鶏糞)とは

牛ふん(牛糞)が土壌をより良くするための改良材として人気がありますが、鶏ふん(鶏糞)は、主に肥料として広く使われています。そんな鶏ふんの魅力的な特徴はこちらです。

  • 鶏ふんは有機肥料として使われ、鶏の糞を乾燥させて作られる。
  • 栄養豊富で、三大栄養素のチッ素・リン酸・カリを多く含むため、肥料効果が高い。
  • その栄養の豊富さは、鶏の餌の成分に由来する。鶏は大豆、とうもろこし、魚粉などの栄養素を多く摂取し、その結果として鶏ふんにも栄養がたくさん詰まっている。
  • 日本製の鶏ふんは抗生物質や抗菌剤を含まないため、安全性が高い。
  • ニワトリの腸は短いため、体内に吸収されない栄養素が多く、鶏ふんにはそれが排出されている。
  • 鶏ふんはホームセンターやインターネットで手軽に購入可能で、価格も手頃。

鶏ふんの成分・pHとその効果について

鶏ふんは、ニワトリのふんを乾燥させて作られた肥料として、ガーデニングや農業に広く利用されています。では、その魅力的な成分とは何なのでしょうか。

牛ふんや豚ふんと比較すると、鶏ふんはチッ素、リン酸、カリの三大要素を豊富に持っています。特に、リン酸の含有量が多いのが特徴ですが、チッ素やカリもバランスよく含まれています。

チッ素は植物の茎や葉を健やかに成長させる助けとなります。しかし、与えすぎると葉ばかりが育ち、実や花がなかなかつかなくなるので注意が必要です。

一方、リン酸は「実肥え」として知られ、開花や結実を助ける役割を果たします。鶏ふんはこれを豊富に含んでいるため、収穫の際の品質や量の向上が期待できます。

また、カリウムは植物の全体的な健康をサポートし、特に根や茎を丈夫にして病害虫から守ります。これにより、植物は外部のストレスに強くなるのです。

さらに、ニワトリはカルシウムを豊富に摂取するので、鶏ふんにもその恩恵があると言えます。これは土壌のアルカリ性を高める効果があります。

鶏ふんは効果が早い一方、効果が切れるのも早い特徴があります。そして、少し臭いますので開封後は封をして置き場所にも注意しましょう。

鶏ふんの種類

鶏ふんには様々な種類があり、それぞれの特徴や使い方が異なります。今回は代表的な3種類をまとめてご紹介します。

発酵鶏糞(鶏糞堆肥)

  • 鶏ふんが十分に発酵した状態で作られる堆肥。
  • 「鶏糞堆肥(けいふんたいひ)」とも呼ばれます。
  • 尿酸が発生せず、植物の栄養供給に適しています。
  • 微生物による分解が進むため、効き目が早い。
  • 完熟タイプはにおいが少なく、使いやすい。

乾燥鶏糞(鶏糞ペレット)

  • 発酵鶏糞を高温で加熱・乾燥させたもの。
  • 土に混ぜると発酵鶏糞と同様の効果。
  • 飛び散らず、においが少ないので家庭菜園に適している。
  • 機械でまくことも可能で、農家でも使われている。

炭化鶏糞

  • 800℃以上で炭化させた乾燥鶏糞。
  • においがなく、軽いのが特徴。
  • 家庭菜園での追肥に向いている。

これらの鶏ふんを選ぶ際は、自分の使用目的に合わせて最適なものを選びましょう。

鶏ふんの使用上の注意点

鶏ふんは有機肥料としての効果が期待できる一方、適切な取り扱いが求められます。

肥料焼け

ニワトリは尿と糞を同時に排泄するため、鶏ふんには尿酸が多く含まれます。この尿酸が土中で発酵する際に熱を放つため、肥料焼けのリスクがあります。さらに、発酵過程でアンモニアが発生し、強い臭いを放ちます。

初心者の方には

肥料焼けのリスクを回避するため、炭化鶏糞や既に発酵を終えた発酵鶏糞を選択すると良いでしょう。

鶏ふんの臭い

未発酵の鶏ふんは、その特性上、臭いが非常に強いです。散布してからの2〜4週間はこの臭いが持続することが多いため、近隣住民や家族への影響も考慮が必要です。しかし、臭いを軽減したい場合には、炭化鶏糞がおすすめです。これは臭いを減少させるだけでなく、通気性の向上や根腐れ防止などの効果も期待できます。

土壌がアルカリ性に

鶏ふんのもう一つの特徴として、アルカリ性が非常に強い点が挙げられます。これは、ニワトリが石灰分を多く含むエサを摂取するため、鶏ふんにもそれが反映されるためです。このアルカリ性は、土壌作成時に鶏ふんと苦土石灰を併用すると、過度にアルカリ性に傾く恐れがあります。そのため、二つを同時に使用するのは避けるべきで、どちらか片方の使用を選ぶと良いでしょう。

使用量を適切に

鶏ふんの過剰な使用は避けるべきです。鶏ふん自体のpH値が高いため、適切な量を超えて使用すると、土壌がアルカリ性に偏り、作物が育ちにくくなる可能性が高まります。具体的には、元肥としての使用は1㎡当たり300g〜500g、追肥としては1㎡当たり100g〜200gを目安とすると良いでしょう。

保管方法に注意

鶏ふんの保管についても注意が必要です。鶏ふんは水分を吸収しやすく、濡れると臭いが増加するため、雨や湿気からしっかりと保護する必要があります。購入時や自宅での保管時には、その状態を常にチェックし、湿気の少ない場所での保管を心がけると良いでしょう。

鶏ふんを購入するには

鶏ふんは、コーナンなどのホームセンターや園芸店で販売されています。また、通信販売でも購入できるため、大量の鶏ふんを手に入れたい場合は、この方法を利用すると便利です。

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ムギ
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兼業農業ビジネスマン
実家の畑を使って兼業農家を始めた30代の会社員です。
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