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捨てるのは勿体ない!雑草が優れた資材である理由を解説

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雑草は畑や家の庭の邪魔者とされがちですが、実はその雑草が野菜にとって最高の資材となり得るのを知っていますか?今回は、その理由について4つ紹介します。

雑草が最高の資材である理由

①米ぬかと合わせることで栄養素が優秀な堆肥になる

雑草は、植物が成長するために必要な栄養素をたくさん含んでいます。この雑草を米ぬかと組み合わせると、自然の中にある栄養素を含む最高の肥料ができ上がります。雑草は「窒素」という植物が生長するための重要な栄養素を含んでおり、米ぬかには「リン酸」や「カリウム」など、植物の健康維持に欠かせない成分が含まれています。この二つを合わせることで、植物が必要とする全ての主要な栄養素をバランスよく供給することができます。

※ただし、堆肥に向いていない雑草もあります。

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②野菜が栄養を吸収する効率が良い

雑草を肥料として利用すると、化学肥料を使うよりも野菜が栄養を吸収しやすくなります。なぜなら、雑草肥料からの栄養は徐々に野菜に与えられるため、野菜は自分が必要とするタイミングでちょうど良い量の栄養を吸収することができます。化学肥料だと一度にたくさんの栄養が供給され、それが野菜にとっては多すぎるときもあり、その結果、野菜が傷ついたり、害虫を引き寄せる原因となることがあります。

③共生微生物が増えやすい

雑草肥料は、野菜の健康を助ける微生物にとって最適な環境を提供します。特に、野菜の根っこと一緒に生活する微生物が雑草肥料の中で増えやすいのです。これらの微生物は、野菜からエネルギーをもらい、その代わりに土壌の中の栄養を野菜が吸収しやすい形に変えてくれます。その結果、野菜が元気に育ちます。

④化学肥料に比べてリスクが少ない

雑草肥料の使用が化学肥料よりも安全であるという事実です。化学肥料は速効性がある反面、その使用が過度になると土壌の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。具体的には、土壌のpHバランス(酸性度やアルカリ度)を変えてしまうことで、土壌内の微生物バランスを乱したり、長期的には土壌自体の肥沃さを損なう可能性があります。これは、健康な植物を育てるためには微生物バランスが重要であるという点から見ても、大きな問題です。

また、化学肥料の使用は自然環境全体にも影響を及ぼします。化学肥料は雨によって洗い流され、川や湖に流れ込むことがあります。これにより、水質が悪化し、水生生物に悪影響を与えます。これらの問題は、農薬や化学肥料の使用による地球環境への影響が注目されている現在、無視できない問題です。

それに対して、雑草肥料は自然の素材だけで作られています。そのため、雑草肥料を使っても、土壌の酸性度を極端に変えるようなことはありません。また、微生物のバランスを乱すこともないため、土壌の健康を維持しながら植物に必要な栄養素を供給します。さらに、雑草肥料は地域のリソースを利用するため、環境負荷も少ないのです。

最後に

以上のような理由から、雑草は優れた資材となります。ただし、雑草を肥料にするときには、種が残らないように注意が必要です。そのため、雑草は花が咲く前や種ができる前に刈り取ることがおすすめです。なお、中途半端な雑草堆肥は「雑草の種」「虫の卵」「病気」が残った状態の可能性が高く、大きなデメリットが発生する場合があります。しっかりと発酵させることや使用前に熱湯に漬けるなど対策をしましょう。

次回からは雑草をただの敵として見ないで、どう活用できるか考えてみてください。あなたの畑や庭がより元気になるのを助けることができるかもしれません。

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ムギ
ムギ
兼業農業ビジネスマン
実家の畑を使って兼業農家を始めた30代の会社員です。
野菜の育て方や、週1の農作業についての投稿をしています。
野菜を作る楽しみを届けられるように頑張ります。
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