害虫

ヨトウムシ対策完全ガイド:生態から駆除方法、予防法まで、家庭菜園の害虫対策

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ヨトウムシは植物の葉や実を食害する蛾の幼虫です。食害に遭うと大切に育てた野菜を収穫できなくなってしまうためヨトウムシは家庭菜園の天敵であり、できるだけ早くに対策する必要があります。今回は、ヨトウムシの駆除や予防の方法を詳しく解説します。

ヨトウムシ(夜盗虫)とは?

ヨトウムシは蛾の幼虫で、夜行性の害虫として知られています。主な種類にはヨトウガ、シロイチモジヨトウ、ハスモンヨトウなどがあり、これらの幼虫を総称して「ヨトウムシ」と呼びます。彼らは昼間は土の中に隠れており、夜に出てきて植物の葉や実を食べる特徴があります。特に、ヨトウガの幼虫は成長すると駆除が難しくなるため、若い段階での対策が重要です。ヨトウムシは年間を通して繁殖サイクルを繰り返し、特に4~5月と8~10月に活発に繁殖します。この名前は、彼らが夜に植物を食害することから「夜盗虫」と名付けられたことに由来しています。

ヨトウムシの対策

大切な作物を食害から守るためには、ヨトウムシを駆除するだけでなく事前の予防が大切です。ここでは、ヨトウムシの駆除と予防のポイントを解説します。

駆除方法

ヨトウムシは成長すると食べる量が増えるだけでなく、殺虫剤も効きにくくなるため、卵や若齢幼虫のうちに駆除を行いましょう。駆除方法としては、直接手で取り除くか殺虫剤を使用する方法がおすすめです。

ヨトウムシが発生する春や秋になったら、まずは作物の葉裏に卵や幼虫がいないかを確認しましょう。作物に付いている糞もヨトウムシを見つける手掛かりとなります。黒っぽい粒状の糞がある場合には付近の葉裏や株元の土の中に潜んでいることもあります。

葉にヨトウムシの卵や幼虫を見つけたら、葉ごと摘み取って処分しましょう。完全に駆除するためにも、卵や幼虫を潰してから処分するのがポイントです。卵から老齢幼虫まで、成長段階を問わず駆除を行いたい場合には、直接手で取り除く方法が良いでしょう。

若齢期の幼虫には殺虫剤も効果的と言われています。孵化した直後の幼虫が葉裏に集まっている場合には、殺虫剤や農薬を散布しましょう。益虫を守るためにも、ヨトウムシだけに効果のある薬剤を使用することが大切です。

予防方法

ヨトウムシによる被害を防ぐためには、作物に卵を産み付けられないことが重要です。成虫が飛来しないよう、寒冷紗や防虫ネットを使い、大切な作物を守りましょう。

防虫ネットには様々な種類がありますが、ヨトウムシ予防で使用する場合には1mmの目合いのもので十分です。作物の周囲に支柱を立て防虫ネットを被せたら、ネットの端を鉄杭などで固定します。隙間から入られないよう、上から土を乗せておきましょう。

また、寒冷紗を使用する方法もあります。寒冷紗とはポリエチレンや綿、麻などの素材を網目状に粗く織り込んだ被覆資材を指します。使用方法は基本的に防虫ネットと同様ですが、耐久性があり、防寒や遮光、乾燥を防ぐなど様々な用途で使用できるのが特徴です。寒冷紗には遮光率の違いによって黒色と白色があります。春や秋に使用する場合には、遮光率20%程度の白色を選ぶと良いでしょう。

また、ストチュウを用いた予防方法もあります。ストチュウとは酢と焼酎、木酢液などを混ぜ合わせて作る忌避剤を指します。虫は酢やアルコールが苦手であることから病害虫予防に効果的とされており、散布することで作物に近づくヨトウムシを遠ざけることが期待できます。

ヨトウムシ対策に活用できるグッズ:防虫ネット

防虫ネットは害虫対策の基本となるアイテムです。適切なサイズや目合いのネットを張り、害虫の飛来を防止しましょう。

適度な通気性を確保できる目合い1mmの防虫ネットです。ヨトウムシをはじめ、バッタやモンシロチョウ、カブラハバチなどの害虫を防ぐことができます。

大きすぎず使いやすい、1.35×2mサイズなので、小さめの菜園やプランター栽培での使用におすすめです。

最後に

ヨトウムシは「夜盗虫」と書くように、夜間に作物を食い荒らす害虫です。成長するにつれて食べる量が増え、活動範囲も広がるため、卵や幼虫のうちに駆除を行いましょう。

基本的にはヨトウムシが付いている葉ごと摘み取って処分する方法が確実ですが、薬剤の効きやすい卵や若齢幼虫の段階では、殺虫剤も有効です。

また、ヨトウムシの成虫が飛来して卵を産み付けないよう、予防することも大切です。防虫ネットや寒冷紗、ストチュウなどを上手に活用して、大切な作物をヨトウムシから守りましょう。

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ムギ
ムギ
兼業農業ビジネスマン
実家の畑を使って兼業農家を始めた30代の会社員です。
野菜の育て方や、週1の農作業についての投稿をしています。
野菜を作る楽しみを届けられるように頑張ります。
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