害虫

家庭菜園でのアオムシ害虫被害を撃退!予防・防除対策の完全ガイドと解説

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こんにちは、ムギです。アブラナ科の野菜、特にキャベツを愛食とする緑色の害虫「アオムシ」に悩まされた経験はございませんか?5~6月や9月に多発するこの害虫は、キャベツや白菜の葉を食い尽くす恐れがあり、早急な対策が求められます。この記事では、アオムシの生態や被害の特徴、そして効果的な駆除・予防方法について詳しく解説します。

アオムシとは?

アオムシ2

アオムシ、または青虫は、モンシロチョウの幼虫として知られ、アブラナ科の野菜に主な被害をもたらします。この名称は、チョウ目の幼虫の中で、長い毛がなく、体色が緑色のものを指すが、厳密な定義は存在しない。体長は成長すると3cmほどになり、葉を好んで食害します。特にハクサイやキャベツなどのアブラナ科の植物が主な対象で、被害により葉に多くの穴が開き、最悪の場合、株全体が食べ尽くされることも。葉に強く張り付く性質を持ち、容易には落ちないのが特徴です。アブラナ科の植物を栽培している農家や家庭菜園を持つ者にとって、5~6月や9月は青虫の大発生時期として注意が必要です。発見した場合は、迅速な対策が求められます。

アオムシの生態

モンシロチョウは花の蜜を餌(えさ)としますが、その後作物に卵を産み付け、孵化(ふか)した幼虫が葉を食害しだします。

卵~孵化

アオムシの卵は大きさ1mmほどで細長い樽形をしています。産卵直後の卵の色は橙黄色ですが、だんだんと色が濃くなり、最後は赤橙色に変化して孵化します。 卵が孵化するまでの期間は約3日です。

幼虫の成長

孵化直後のアオムシは透明で光沢のある黄色をしており、次第に薄緑色に変わります。春から初夏にかけての幼虫期間は9〜11日で、その後の活動が最も活発になるのは4〜6月と9〜11月。特に、この時期の中齢から老齢の幼虫は食害が拡大し、アブラナ科の作物を食べ尽くすことがあります。5齢を超えると、幼虫は約30mmの体長に達します。

蛹への変態

体長が約40mmになったアオムシは蛹になるための準備を開始。糸を分泌して自身を固定し、約1週間の間、蛹の中で成虫になるための変化を遂げます。

成虫(モンシロチョウ)

春、3月頃からモンシロチョウとしての活動を開始します。日中には、一粒ずつ葉裏に100〜200個の卵を産卵します。その寿命は短く、約2週間。3月から11月にかけて、寒冷地では2〜3回、暖地では4〜5回の発生が見られる。これらの成虫は、アブラナ科の植物を飛び回り、葉の裏に卵を産み付け続けます。

アオムシの生態は、卵、幼虫、蛹、そして成虫というサイクルで繰り返されます。特にアブラナ科の作物にとっては、アオムシの食害による影響が大きいため、その生態を理解し対策を講じることが重要です。

アオムシが発生しやすい条件

発生時期

アオムシは特に5~6月と9~11月に多発します。5~6月にピークを迎えた後、真夏の暑さで一時的に数が減少。しかし、秋に入り涼しさが増すと再び増え始めます。

生育サイクル

モンシロチョウが産卵後、孵化したアオムシは一定期間を経て蛹に変わります。この一連のサイクルは約25日間続き、春から秋にかけて年に2~6回繰り返されます。

アオムシの食性

アオムシが好むアブラナ科の植物は、カラシ油成分を持つことから、多くの害虫からの食害を免れています。このカラシ油成分は大根などの辛みの原因となりますが、アオムシはこの成分を解毒する能力を持つため、アブラナ科の植物を食べることができます。この特性を持つモンシロチョウやヨトウムシは、カラシ油成分の香りを頼りにアブラナ科の植物を見つけ、そこに産卵します。

発生時期の再確認

アオムシは主に4〜6月および9〜11月に発生します。ピークは5〜6月にあり、夏の高温時には一旦減少しますが、涼しくなると再度増加します。

アオムシを注意すべき野菜

キャベツ小松菜(コマツナ)、青梗菜(チンゲンサイ)、白菜(ハクサイ)、カリフラワー、ブロッコリー水菜(ミズナ)大根(ダイコン)、蕪(カブ)、二十日大根(ラディッシュ)など

アオムシの被害

中齢幼虫以降の被害

アオムシが中齢幼虫期を超えて成長すると、その食害は大幅に拡大します。この段階での食害は株全体に及び、最悪の場合、収穫自体が不可能になることも考えられます。

食害の進行

アオムシによる食害の初期症状として、植物の葉に小さな穴が開く現象が見られます。しかし、そのまま対策を講じないと、被害は急速に拡大。葉のほとんどが食べられ、最終的には葉脈のみが残ることもあるのです。

被害の範囲

アオムシの食害対象は多岐にわたり、植物の葉はもちろん、花や新芽までもが被害を受けることがあります。特に、食害された葉には大小の穴が開いており、これはアオムシの被害の特徴的なサインと言えるでしょう。

食害による影響

アオムシによる食害の影響は外観だけに留まりません。食害により葉の面積が縮小すると、植物の光合成能力が低下。これにより、必要な養分の供給が不足し、植物の正常な成長が妨げられるリスクが生じます。

アオムシの食害は、見た目だけでなく、植物の生命力にも直接影響を及ぼすため、早急な対策が必要です。

アオムシの予防・防除対策

アオムシの被害は多く、その予防と駆除の方法を、以下にまとめました。

青虫の駆除方法

アオムシやその卵を効果的に駆除するための方法には、まず農薬の散布が考えられます。特に、浸透移行性の殺虫剤を用いることで、作物の細胞にまで薬剤が行き渡り、青虫が食害する際に有効に作用します。次に、小規模な栽培には、青虫や卵、蛹を直接手で取り除く方法が有効です。特に、モンシロチョウの産む黄色く1mm程度の卵を発見した場合は、直ちに取り除くことが望ましい。また、天敵昆虫を利用する方法もあり、アシナガバチやアオムシコマユバチは青虫の天敵として知られています。

青虫の発生を防ぐ方法

青虫の発生を防ぐためには、防虫ネットや寒冷紗をかけることが効果的です。これにより、モンシロチョウなどの成虫が直接作物の葉に卵を産み付けることを防ぐことができます。また、コンパニオンプランツとして特定の植物を植えることで、青虫を忌避させる効果が期待されます。例えば、レタスニンジンは青虫が嫌うため、これらの野菜を近くに植えると良いでしょう。さらに、木酢液をスプレーすることで、害虫の忌避効果が得られます。

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ムギ
ムギ
兼業農業ビジネスマン
実家の畑を使って兼業農家を始めた30代の会社員です。
野菜の育て方や、週1の農作業についての投稿をしています。
野菜を作る楽しみを届けられるように頑張ります。
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