柿の種類「甘柿」「渋柿」「不完全甘柿」とは?旬の時期や独特の味、形の特徴を解説。甘柿と渋柿の見分け方もご紹介!
こんにちは、ムギです。実家の畑には柿の木がいくつもあって、「西条柿」や「富有柿」が実ります。しかし、柿の知識は全然ありませんでした。このままでは良くないなあと思ったので、柿のことをいろいろ調べてみましたので紹介します。
柿の基本情報
柿(カキ)とは?
柿は、カキノキ科カキノキ属に属する落葉樹で、その歴史は奈良時代に中国から日本に伝わったとされています。秋が旬の時期で、この季節には甘くてジューシーな実を実らせるのが特徴です。柿には「甘柿」と「渋柿」の2つの主要な種類があり、渋柿は未熟時には強い渋さが特徴で、成熟するとその甘みが増します。一方、甘柿は収穫時から甘く食べられます。柿はタンニンをはじめ、ビタミンやカリウム、食物繊維といった栄養素が豊富に含まれているため、健康にも良いとされています。特に、果肉だけでなく皮にも栄養が豊富なので、ジャムや天ぷらとしても楽しめます。ただし、過度に摂取すると消化不良の原因となることがあるので、適量を心がけることが重要です。
柿の平均糖度
柿には甘柿と渋柿の2つの主なタイプがあり、これは柿に含まれる渋み成分タンニンの性質によって異なります。渋柿には水溶性タンニンが含まれており、これが口の中で溶け出すと渋みを強く感じるため、甘味が控えめに感じられます。一方、甘柿には不溶性タンニンが含まれていて、これは口の中で溶けないので渋みを感じることがなく、結果として甘味を強く感じることができます。柿の甘さは糖度で表され、一般的に柿の平均糖度は16度程度とされています。興味深いことに、渋柿は干すことで水溶性タンニンが不溶性に変わり、水分が減少して糖分が濃縮されるため、干し柿としては甘柿よりも甘くなることがあるのです。
柿の種類「甘柿」「渋柿」「不完全甘柿」とは?
日本で収穫される柿を大きく分けると「甘柿」「渋柿」「不完全甘柿」の3種類に分類されます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
甘柿の特徴
甘柿は、成熟するとその渋みが失われる特徴的な柿です。この渋みが失われる過程は、タンニンという成分が「可溶性」から「不溶性」に変化することにより起こります。甘柿の実には、不溶性タンニンが固まった黒いゴマのような斑点が見られるのが特徴です。このため、甘柿は渋みを感じさせず、強い甘味が楽しめる柿として、そのまま食べることができます。多くの生食用の柿はこの甘柿であり、市場やスーパーでもよく見かけられます。
渋柿の特徴
渋柿は、熟しても水に溶ける「可溶性タンニン」が果実に残る柿の品種を指します。この可溶性タンニンが口の中で唾液に溶け出すため、渋柿を食べると強い渋みを感じます。見た目的には、可溶性タンニンがそのままであるためゴマのような斑点がなく、果肉は綺麗に見えます。渋柿はそのまま生で食べると渋いので、一般的には渋抜き加工が施されて「合わせ柿」や「さわし柿」として食べられることが多いです。また、干し柿としても利用され、糖度が高いためアルコールや加熱などの方法で渋みを取り除いた後、生食としても楽しまれます。
不完全甘柿の特徴
不完全甘柿は、甘柿と渋柿の特性を併せ持つ柿の品種を指します。この種類の柿は、種の有無やその量によって「不溶性タンニン」の含有量が影響を受け、成熟時に多少の渋みが残ることが特徴です。不完全甘柿の木は、木に果実を残して熟すことで渋みが取れる「熟柿」になることもありますが、多くの場合は渋抜きや干し柿として食べられます。不完全甘柿の品種は鎌倉時代に登場し、種の有無や数によって味が変わる特徴があり、家庭の庭先などでよく見かけるものとなっています。
甘柿と渋柿の見分け方
柿を見分ける方法はいくつかあります。まず、柿を半分に切ったときの断面にゴマと呼ばれる黒い点が存在するかどうかが重要なポイントです。このゴマは渋みの成分「タンニン」が「不溶性タンニン」として残っているもので、このゴマが存在する柿は甘柿である可能性が高いです。また、表面にもゴマのような黒い斑点が見られることがあり、これも甘柿の特徴となります。
次に形に注目すると、甘柿は渋柿に比べて重厚感があり、四角い形をしているものが多いです。反対に、渋柿は細長く、先が尖っている形をしていることが多いです。しかし、柿の品種は1000種類以上存在するため、形だけでの判断は難しい点もあります。具体的には、甘柿は左右対称で整った形をしていることが多く、これは全体に種が入っていることから渋みが少ないとされています。一方、渋柿は丸みを帯びていて、その先端が尖っているものが多いです。ただし、細かな品種による違いもあるため、見た目だけでは完全に判断するのは難しい点も念頭に置いておくと良いでしょう。
最後に
このように、「甘いもの」「渋いもの」「それぞれの特性を併せ持つもの」の3種類があり、いずれかの特徴を持ったものが世界で1000種の品種として存在することはとても珍しいですね。秋の味覚として私たちの馴染みの果物ですが、実はとても珍しい特性をもった果物だということがわかりましたね。私もまだまだ知らないことが多いようです;